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主に日記

「LEAN UX(第3版)」を読んだ

UIよりもUXが大事だ!だからUXの改善プロセスを知りたい!という動機で購入。

リーン・スタートアップやアジャイル開発に関する前提知識がある方が読みやすい気がする。それを知っていると、後はLEAN UXキャンバスの用途や思想、それの組織への導入などの話に集中できる。逆にその知識が無い場合、学習やリスク評価・プロダクトへの価値還元などのつながりの理解が難しいと思う。

基本的には小さなサイクルでイテレーションを回し、フィードバックを得ながら学習を繰り返すという他のプロセスがベースにある。その上で、現状分析とToBe、ソリューションと価値検証の言語化を丁寧に行って理解を深めていくのがLEAN UXキャンバス。

開発者兼PMとして、まずはGitHubIssueテンプレートに各ボックスのセクションを設けて小さく始めることにした。もう少し大きなチームになったらMiroを使って議論を進めてみようと思う。

このフレームワークのスコープがUXに閉じていて、実運用するときにどうやって事業戦略と相関をもたせようか?という疑問は残っている。5段階モデルをベースに、事業戦略・要求・UX・機能・UIの検討チケットを関連付けて管理できるツールがあれば良いんだけど、そんな都合のいいものが今のところはなさそう。

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後半に書かれていた組織にUX中心の開発プロセスを導入することで生まれる苦しみを乗り越えるためにも、UXのスコープに閉じずに取り入れられると良い。が、今はそうなっていない。おそらく本格的に使おうとすると同様の苦しみが生まれ、なんちゃってアジャイルやなんちゃってプロダクトレッドグロースの様な状態に陥るのだと思う。結局銀の弾丸は存在しないのか。

ということで、すごく有用なフレームワークを知った直後でモチベーションは高いものの、あくまでプロダクトマネジメントのための引き出しの一つとして捉えておこうというのが自分のスタンス。あと数年立てばまた状況が変わるかもしれない。